トルリシティ 製品Q&A

添付文書、インタビューフォーム等については、「製品情報」よりご確認ください。

製剤

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A. トルリシティ(一般名:デュラグルチド)は凍結を避けて、2~8℃で遮光保存してください 1)

デュラグルチドの貯法は「遮光、2~8℃」ですが、積算で14日以内であれば、遮光の上、30℃以下の室温で保存することが可能です1, 2)

なお、デュラグルチドはタンパク質製剤であり、以下①~③に該当した場合、変性により薬効が失われる恐れがあります(社内資料)。デュラグルチドを高温となる自動車内や熱源のそば、直射日光に当たるところ、又は冷蔵庫の冷気が直接当たるところなどに保管しないようご注意下さい。

① 30℃を超えた温度に放置した場合
② 屋内外の光(人工光を含む)が当たる場所に放置した場合
③ 凍結した場合

また、上記①~③に該当した製品はご使用になりませんようお願いいたします。


1)トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 添付文書

2) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス インタビューフォーム
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx


【使用上の注意】
9. 適用上の注意
(4) 保存時
1) 凍結を避け、2~8℃で遮光保存すること。凍結した場合は、使用しないこと。
2) 室温で保存する場合は、14日以内に使用すること。その際には、遮光にて保存し、また30℃を超える場所で保存しないこと。

最終更新日:2015/05/25

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A. トルリシティ(一般名:デュラグルチド)は、2つの改変型ヒトGLP-1アナログ領域と改変型ヒト免疫グロブリンG4(IgG4)のFc領域が小型のペプチドリンカーで共有結合した構造の融合糖タンパク質です 1)

デュラグルチドのグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)アナログ領域のアミノ酸配列は8、22、36位のアミノ酸残基がそれぞれ次のように置換されています 2)

また、デュラグルチドの持続的な作用は次の3点により実現しています 2)

  • GLP-1アナログ領域のアミノ酸配列を改変することにより、DPP-4による不活性化を回避し、薬理活性持続時間を延長します
  • GLP-1アナログ領域にIgG4のFc領域を結合することにより、分子量を大きくすることで、投与部位からの吸収が緩徐となり、また腎クリアランスを低下させるため、血中濃度が持続します
  • デュラグルチドが細胞内に取り込まれた後、酸性のエンドソームの中でIgG4のFc領域が胎児Fc受容体(FcRn)と結合することで、デュラグルチドはリソソームの分解を免れ、細胞表面にリサイクリングされます

1) Grunberger G. et al.Diabet Med2012;29:1260
http://dx.doi.org/10.1111/j.1464-5491.2012.03745.x

2) 田牧 千裕. 日本薬理学雑誌 2015; 146(4): 215-224.


最終更新日:2016/3/22

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A. 針の太さは29G(ゲージ)で、皮下に入る深さは約5.5㎜です。また、皮下注射される液量は0.5mLです(社内資料)。

なお、注入ボタンを押すと注射が始まり薬液が自動的に皮膚の下に入っていきます。注入ボタンを押してから、薬液が注入され、針が注入器に戻るまでの時間は、5~10秒です 1)

※トルリシティ皮下注0.75mgアテオスには、注射針付のシリンジがあらかじめ装填されていますので、針の取り付けや取り外しは不要です。


1) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 取扱説明書
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx


【使用上の注意】
9. 適用上の注意
(1) 投与時
投与前に、注入器の破損又は異常がないこと、薬液が無色澄明で浮遊物がないことを確認すること。
(2) 投与部位
皮下注射は、腹部、大腿部又は上腕部に行う。同じ部位の中で注射する場合、毎回注射する場所を変更すること。
(3) 投与経路
本剤は希釈せずに皮下投与すること。静脈内及び筋肉内に投与しないこと。

最終更新日:2015/05/15

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A. 一度取り外したキャップは付け直さないで下さい。針を破損させる原因になります1)

また、トルリシティ(アテオス)の灰色のキャップをはずすと無菌状態ではなくなるため、そのまま保管することはお勧めできません。灰色のキャップは投与の直前に外していただきますようお願いいたします。


1) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 取扱説明書
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

最終更新日:2015/08/20

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A. ロックを解除した他に何も操作していない場合は、ロックリングをロックの位置に戻した後、取扱説明書の手順に沿って最初から操作してください。

ロック解除後、緑色の注入ボタンを押してしまった場合には、針がとびだし、薬液がもれ出しますのでキャップを外さないでください1)。内部が加圧された状態になり、キャップを取ると同時に薬液が勢いよく排出されます。目や体を含め周囲に薬液がかからないようご注意ください。
キャップが取れないようにガムテープなどでキャップと本体を固定した上で廃棄してください。


1) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 取扱説明書
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

最終更新日:2015/08/20

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A. トルリシティ(一般名:デュラグルチド)は持続性製剤であるその薬物動態プロファイルから、投与日のうちであれば投与時刻や食前食後に関係なく投与が可能です1)


1) トルリシティ皮下注0.75 mg アテオス インタビューフォーム
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

最終更新日:2016/03/22

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A. 空打ちは必要ありません 1)

なお、トルリシティ皮下注0.75mgアテオスは1回使い切りであり、空打ちができない構造になっています。


1) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 取扱説明書
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

最終更新日:2015/08/12

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薬効薬理・薬物動態

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A. トルリシティ(一般名:デュラグルチド)は、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬であり、GLP-1受容体に結合することにより作用を示します1,2)

デュラグルチドの主な薬理作用は、①グルコース応答性インスリン分泌作用、②グルカゴン分泌抑制作用、③胃内容排出遅延作用で、これらの作用により、グルコース動態とグルコース代謝を調節し、空腹時及び食後血漿中グルコース濃度が低下することで、血糖コントロールを改善します3)
デュラグルチドは、膵β細胞膜上のGタンパク質共役受容体であるGLP-1受容体を介してアデニル酸シクラーゼを活性化させ、膵β細胞内のcAMP濃度を増加させます。その結果、高濃度グルコース存在下でインスリン分泌を亢進します 2)

グルコースが膵β細胞内に糖輸送担体を介して取り込まれ、ミトコンドリアで代謝されると、細胞内のアデノシン三リン酸(ATP)濃度が上昇し、ATP感受性カリウムチャネルが閉じられることで細胞膜の脱分極が起こる。これにより電位依存性カルシウムチャネルが開き、カルシウムイオン(Ca2+)が流入、細胞内のCa2+濃度が高まり、インスリンが分泌される(惹起経路)。一方、GLP-1受容体作動薬であるデュラグルチドは、膵β細胞膜上のGLP-1受容体に作用することで、細胞内のcAMP濃度の上昇を介して細胞内Ca2+濃度を高め、グルコース刺激による「惹起経路」を増強することでグルコース依存的にインスリン分泌を亢進する(増幅経路)。

デュラグルチドによるグルコース応答性インスリン分泌


1) Jimenez-Solem E. et al.Curr Opin Mol Ther.2010 Dec;12(6):790-7.

2) Grunberger G. et al.Diabet Med 2012;29:1260
http://dx.doi.org/10.1111/j.1464-5491.2012.03745.x

3) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 添付文書
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

最終更新日:2015/05/15

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A. トルリシティ(一般名:デュラグルチド)は分子量約63,000の高分子タンパク質製剤です。その体内動態は次のとおりと考えられます(社内資料)。

(参考)

日本人2型糖尿病患者24例にデュラグルチド0.75 mgを週1回反復皮下投与したときの、1回目及び5回目投与後の薬物動態パラメーター及び血漿中濃度推移は以下の通りです 1)
なお、デュラグルチドの半減期(t1/2)は4.5日(108時間)であり、投与5回目におけるAUC0-168hrの累積係数は1.45でした。

CL/F:見かけのクリアランス、Vz/F:見かけの分布容積
幾何平均値(変動係数%)
* 中央値(範囲)
** 幾何平均値(範囲)
*** N=23

血漿中デュラグルチド濃度推移1)


1) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 添付文書
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

最終更新日:2015/05/15

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A. 7ポイント自己測定血糖値を用いた検討の結果、血糖降下作用が7日間に渡って持続することが確認されています1)

投与26週時点におけるデュラグルチド血漿中濃度の定常状態下において、デュラグルチドの直近の投与から7 日間の7 ポイント自己測定血糖値(毎食前、毎食後2時間、就寝前)について検討した結果、各ポイントの血糖値がいずれもベースラインと比べて低下し、1日目と7日目で同様であり、7日間にわたって血糖コントロールが持続していました(図)1)

デュラグルチドの直近の投与から7日間の7 ポイント自己測定血糖値 [国内第3相臨床試験(GBDP試験)]


1) トルリシティ皮下注0.75 mg アテオス インタビューフォーム
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

最終更新日:2015/05/15

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A. 悪心・嘔吐を含む胃腸障害は投与初期に多く認められます。
また、トルリシティ(一般名:デュラグルチド)の単独療法の国内第3相臨床試験では、悪心の持続時間は中央値で2.0日、嘔吐が中央値で1.0日でした(社内資料)。

発現時期

国内第2相、第3相臨床試験における胃腸障害(SOC*)について検討した結果、悪心・嘔吐を含む胃腸障害は、デュラグルチドの投与日(投与0日目)から投与2日後までに多く認められました。
また、初回投与後に比べて投与2~4回目で胃腸障害の発現頻度は低下し、投与5回目ではさらに低下しました。
*SOC: 器官別大分類(System Organ Class)

直近のデュラグルチド投与日からの経過日数別の胃腸障害(SOC)発現状況(人・回当たりの発現件数)
(国内第2相、第3相臨床試験)

持続期間

デュラグルチド単独療法の国内第3相臨床試験において、デュラグルチド投与群280例中、17例に計25件の悪心が報告されましたが、その持続期間の中央値は2.0日(平均値:4.4日)でした。
また、デュラグルチド投与群280例中、5例に計6件の嘔吐が報告されましたが、その持続期間の中央値は1.0日(平均値:1.3日)でした。
なお、デュラグルチドは持続性製剤ですが、デュラグルチドで胃腸症状の持続期間が遷延している傾向は認められていません(社内資料)。

表. 悪心、嘔吐の発現割合 a)と持続日数(投与52週、安全性解析対象集団)[社内資料]

上段:平均値±標準偏差、下段:中央値(最小値, 最大値)
a) 因果関係を問わない有害事象
b) 試験終了時に持続中のイベントを含む
c) 試験終了時に持続中のイベントは含まれていない

臨床試験における悪心についての詳細はこちら

臨床試験における胃腸障害全般についての詳細はこちら


【使用上の注意】
2.重要な基本的注意
(10) 胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮するなど、慎重に対応すること。

最終更新日:2015/05/15

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A. 国内第3相臨床試験のトルリシティ(一般名:デュラグルチド)投与群における、低血糖発現頻度は表1.の通りでした。また、概して低血糖の発現時期に明確な傾向は認められませんでしたが、スルホニル尿素剤単剤との併用療法において、デュラグルチドの投与開始0~2週目に低血糖の発現がやや多い傾向にありました(社内資料)。

発現頻度

デュラグルチドの国内第3相臨床試験における低血糖の発現状況を表1.に示します。なお、いずれの試験においても第三者の援助を必要とする重症低血糖症は発現しませんでした(社内資料)。
デュラグルチドを含むグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬は、血糖応答性のインスリン分泌増幅作用を示すため、一般に単独使用では低血糖は発現しにくいと考えられていますが1)、特にスルホニル尿素剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤との併用時には低血糖のリスクが高くなる恐れがありますのでご注意ください 2)

表1. 国内第3相臨床試験における低血糖の発現状況

Dula:デュラグルチド, Plc:プラセボ, SU:スルホニル尿素剤, BG:ビグアナイド剤, α-GI:α-グルコシダーゼ阻害剤, TZD:チアゾリジン誘導剤, グリニド:速効型インスリン分泌促進剤
a) 安全性評価対象例, レスキュー治療開始後のデータを除く
b) 最大の解析対象集団(FAS)
c) デュラグルチドが投与された期間(継続投与期(第26~52 週))における発現状況
d) 症候性低血糖症又は血糖値が70 mg/dL以下
e) 低血糖症状が就寝後から起床までに発現した場合

<参考>

インクレチン(GLP-1受容体作動薬とDPP-4阻害薬)の適正使用に関する委員会からのリコメンデーションにおいて、SU薬とGLP-1受容体作動薬、インスリンとDPP-4阻害薬の併用について注意喚起がされております3)。SU薬やインスリンを併用する際には、こちらの資料もご参照頂き慎重な経過観察をお願いいたします。

発現時期

国内第3相臨床試験の結果では、概して、低血糖発現時期に関する明らかな傾向は認められませんでしたが、スルホニル尿素薬の単剤を併用した場合、投与開始0~2週で低血糖の発現例数及び件数がやや多い傾向がありました。なお、夜間低血糖については、発現時期に明らかな傾向は認められませんでした。

全ての低血糖の発現時期別発現例数(GBDQ試験:スルホニル尿素剤併用群)

また、デュラグルチドの直近の投与日から次回投与日までの1週間における経過日数別の低血糖及び夜間低血糖の発現状況を表2.に示します。経過日数により発現件数(単位時間当たり)に大きな違いはありませんでした(社内資料)。

表2. デュラグルチドの直近の投与から次回投与日までの1週間における経過日数別の低血糖の発現状況

単位時間当たりの発現件数(件数/人・年)
a) 安全性評価対象例
b) デュラグルチド投与群(280例)+プラセボ/デュラグルチド投与群のデュラグルチド投与期間の継続例数(62例)
c) 最大の解析対象集団(FAS)

外国臨床試験における低血糖症についての詳細はこちら


1)日本糖尿病学会編・著 糖尿病治療ガイド 2014-2015 p.65

2) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 添付文書
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

3) インクレチン(GLP-1受容体作動薬とDPP-4阻害薬)の適正使用に関する委員会からのリコメンデーション


【使用上の注意】
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(3) スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤を投与中の患者[低血糖のリスクが増加するおそれがある。]

2.重要な基本的注意
(7) 本剤の使用にあたっては、患者に対し、低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特にスルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。これらの薬剤と併用する場合、低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤の減量を検討すること。[「相互作用」、「副作用」、「臨床成績」の項参照]
(8) 低血糖があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。[「副作用」の項参照]
(14) 本剤とインスリン製剤との併用における有効性及び安全性は検討されていない。
(15) 本剤とDPP-4阻害剤はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有している。両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。

4. 副作用
(1) 重大な副作用
低血糖:低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、知覚異常等)があらわれることがある。特にスルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤との併用により、多く発現するおそれがある。[「重要な基本的注意」、「臨床成績」の項参照]
また、DPP-4阻害剤で、スルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されている。本剤をスルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合には、これらの薬剤の減量を検討すること。低血糖症状が認められた場合には通常ショ糖を投与し、α−グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。

最終更新日:2015/05/18

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A. トルリシティ(一般名:デュラグルチド)の国内第3相臨床試験のうち、経口血糖降下薬との併用療法試験(GBDQ試験)の2/917例(0.2%)が膵炎を発現しました(社内資料)。

デュラグルチドの国内外の第2相、第3相臨床試験では、急性膵炎(疑いも含む)を専門医で構成される外部判定委員会で判定しました。
国内第3相臨床試験について検討した結果、経口血糖降下薬との併用療法試験(GBDQ試験)において、スルホニル尿素薬併用群の2/917例(安全性評価対象例)が膵炎と判断されました。
2例のうち1例は薬剤性膵炎と診断され、試験を中止しました。もう1例は、超音波内視鏡下穿刺吸引術後の膵酵素異常が認められ、デュラグルチドとの因果関係は否定されました(社内資料)。

以下にプラセボ又は実薬を対象とした国内第2相及び海外の第2相、第3相臨床試験における、膵炎の発現率(デュラグルチド投与群及びプラセボ投与群)を示します(社内資料)。

また、2014年2月のThe New England Journal of Medicineに掲載された報告では、FDA及びEMAは、GLP-1受容体作動薬の使用と膵炎との因果関係に関して最終的な結論は出していません。レビューが行われたデータは全体として懸念を否定していますが、さらに多くのデータが入手可能になるまで、膵炎は今後もこれらの薬剤に伴う潜在的リスクであると考えられます1)

なお、現時点では、膵炎の既往歴のある患者での安全性は検討されていないため、慎重投与をお願いいたします2)

臨床試験における膵炎の発生についての詳細はこちら


1) Amy G. Egan. et al.N Engl J Med.370(9):794-797:2014

2) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 添付文書
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx


【使用上の注意】
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(2) 膵炎の既往歴のある患者[「重要な基本的注意」の項参照]


2. 重要な基本的注意
(9) 急性膵炎が発現した場合、本剤の投与を中止し、再投与しないこと。急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること。
(10) 胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮するなど、慎重に対応すること。

4. 副作用 (2) 重大な副作用(類薬)
急性膵炎:急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、膵炎と診断された場合には、本剤を再投与しないこと。

最終更新日:2015/06/04

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A. トルリシティ(一般名:デュラグルチド)の国内第3相臨床試験では、1.4%(13/910例)に抗デュラグルチド抗体の発現が認められました。また、抗デュラグルチド抗体の発現有無による有効性及び安全性に対する明確な影響は認められませんでした(社内資料)。

抗デュラグルチド抗体の発現状況

国内第3相臨床試験における抗デュラグルチド抗体発現が認められた被験者の割合は、単独療法(GBDP試験)では抗デュラグルチド抗体を測定した340例中3例(0.9%)、スルホニル尿素薬及び/又はビグアナイドとの併用療法(GBDY試験)では抗デュラグルチド抗体を測定した176例中1例(0.6%)、経口血糖降下薬との併用療法(GBDQ試験)では抗デュラグルチド抗体を測定した394例中9例(2.3%)でした。
なお、国内第3相臨床試験では、抗体価がベースラインから4 倍以上*に上昇した場合を「抗デュラグルチド抗体が発現した(陽性)」と定義しました(社内資料)。

*2 回以上の希釈に相当。ベースラインが未測定又は陰性の時は抗体価1として、測定したが抗体価が得られなかった場合は抗体価2 として補完。

抗デュラグルチド抗体発現の影響

国内第3相臨床試験(GBDP、GBDY及びGBDQ試験)では、抗デュラグルチド抗体の発現有無による有効性及び安全性に対する明確な影響は認められられておりません(社内資料)。
しかしながら、デュラグルチドの投与継続中に効果が不十分となった場合には、投与継続の可否や薬剤の選択等をご検討ください1)。また、本剤による過敏症反応を認めた場合には、本剤の使用を中止し、再投与はしないでください1)

<有効性への影響>

国内第3相臨床試験におけるベースラインからのHbA1c変化量は以下の通りであり、抗デュラグルチド抗体の有無による大きな違いはありませんでした(社内資料)。

抗デュラグルチド抗体発現の有無別のベースラインから投与26週時又は52週時(LOCF)までの
HbA1c値(%)の変化量(GBDP、GBDY及びGBDQ試験)(社内資料)

LOCF:投与後のデータが欠測の場合に直前の欠測でない投与後のデータで代用する方法

<安全性への影響>

国内第3相試験において、全般的に抗デュラグルチド抗体の発現有無で、有害事象の発現状況に大きな違いは認められませんでした(社内資料)。

抗デュラグルチド抗体が発現した13例において、重篤な有害事象は認められず、1例が効果不十分のために治験を中止しましたが、この他に安全性の問題で治験を中止した被験者はいませんでした。また2例で軽度の注射部位そう痒が認められましたが、過敏症やアレルギー反応は認められませんでした。

外国臨床試験における抗体産生についての詳細はこちら


1) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 添付文書
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

【禁忌】
1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

【使用上の注意】
10. その他の注意
(3) 国内第III相臨床試験における抗デュラグルチド抗体(ADA)の発現率は1.4%(13/910例)であった。

最終更新日:2015/06/04

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A. トルリシティ(一般名:デュラグルチド)の国内第3相臨床試験では、注射部位反応に関連する有害事象(因果関係を問わない)の発現割合は3.9%(36/917例)で、重症度分類で高度なものは認められませんでした(社内資料)。

以下に国内第3相臨床試験で発現した注射部位反応に関連する有害事象の発現状況を示します。
注射部位反応のうち、最も多かったのは注射部位そう痒感でした。

国内第3相臨床試験における注射部位反応の発現割合及び重症度(社内資料)

GBDP試験:デュラグルチド単独療法の国内第3相臨床試験
GBDY試験:SU薬及び/又はビグアナイドとデュラグルチドの併用療法の国内第3相臨床試験
GBDQ試験:経口血糖降下薬単剤(SU、ビグアナイド、α−GI、TZD 又はグリニド)とデュラグルチドの併用療法の国内第3相臨床試験
a) 安全性解析対象集団
b) 最大の解析対象集団(FAS)
c) 1症例で複数事象発現している場合がある

外国臨床試験における注射部位反応についての詳細はこちら


【使用上の注意】
4.副作用 (3) その他副作用 1~5%未満 注射部位反応(紅斑、炎症、そう痒感、腫脹、発疹等)

最終更新日:2015/06/04

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A. トルリシティ(一般名:デュラグルチド)の国内第3相臨床試験の結果では、有害事象の発現状況にベースラインの年齢(65歳未満、65歳以上)による明らかな違いは認められませんでした 1)

デュラグルチドの国内第3相臨床試験[単独療法(GBDP試験)、スルホニル尿素剤及び/又はビグアナイド剤との併用療法(GBDY試験)]では、ベースラインから投与26週時までのデュラグルチド投与群の有害事象の発現割合に関して、両試験で年齢(65歳以上と65歳未満)による明らかな影響は見られませんでしたが、GBDY試験の低血糖症の発現率は、デュラグルチド投与群及びインスリン グラルギン投与群共に、年齢が65歳未満の被験者と比べて65歳以上の被験者で高い結果でした(表1.)1)

表1. 年齢別の低血糖症の発現率(30日調整)(安全性解析対象集団)(GBDY試験)1)

*負の2項回帰モデルによる

しかしながら、臨床試験において、75歳以上の高齢者における使用経験は非常に限られています。
一般に高齢者では生理機能が低下していると考えられますので、デュラグルチドを高齢の患者に使用する場合には、患者の状態を観察しながら慎重に投与頂けますようお願いいたします2)

また、市販直後調査期間中、インスリンを併用している高齢で腎機能低下が認められる患者において、重篤な低血糖が報告されています。腎機能の低下した高齢者に本剤とインスリン製剤を併用される場合は、インスリン製剤の減量をご検討ください3)


1) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス インタビューフォーム

2) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 添付文書
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

3) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 市販直後調査 結果概要のお知らせ
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx


[使用上の注意]
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(4) 高齢者[「高齢者への投与」、「薬物動態」の項参照]

最終更新日:2016/06/28

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Q.トルリシティを腎機能障害患者に投与できますか?

A. トルリシティ(一般名:デュラグルチド)は腎機能障害患者への使用に制限はありません 1)

次の2点より、腎機能障害患者への投与に制限及び投与時の用量調整は不要と考えています。

  1. 腎機能障害被験者を対象とした外国臨床薬理試験(GBCM試験)の結果、薬物動態(図1.)及び安全性において臨床的に問題となる腎機能障害の影響が認められなかったこと。
  2. 国内第3相臨床試験[単独療法(GBDP試験)、スルホニル尿素剤及び/又はビグアナイド剤との併用療法(GBDY試験)]における有害事象の発現割合にベースラインの腎機能の程度 による明らかな違いがなかったこと及び、GBDY試験の低血糖症の発現率についてもベースラインの腎機能の程度による明らかな違いがなかったこと(社内資料)。

    ※Stage 1(eGFR が90 mL/min/1.73 m2以上)、Stage 2(eGFR が60 mL/min/1.73 m2以上90 mL/min/1.73 m2 未満)、Stage 3(eGFR が60 mL/min/1.73 m2未満)の程度別で検討した。

しかしながら、臨床試験において、高度腎機能障害患者及び末期腎疾患患者での使用経験は非常に限られています。高度腎機能障害患者及び末期腎疾患を有する患者にデュラグルチドを使用する場合には、患者の状態を観察しながら慎重に投与頂けますようお願いいたします。

なお、市販直後調査期間中、インスリンを併用している高齢で腎機能低下が認められる患者において、重篤な低血糖が報告されています。本剤とインスリン製剤を併用される場合は、インスリン製剤の減量を検討していただきますよう、お願いいたします2)

また、腎機能低下患者では、Cペプチド値がみかけ上高値に出る場合があり、インスリン依存/非依存状態の鑑別が難しい場合がありますので、特に腎機能低下が認められる患者さんでのインスリン製剤からの切り替えに際しましては、十分ご注意いただきますようお願いいたします(市販直後調査において、インスリン中止に伴う糖尿病性ケトアシドーシスを含む高血糖が報告されています)2)

腎機能に対する影響と腎機能障害患者における使用についての詳細はこちら


1) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス インタビューフォーム
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

2) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 市販直後調査 結果概要のお知らせ
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

最終更新日:2016/06/28

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A. トルリシティ(一般名:デュラグルチド)は肝機能障害患者への使用に制限はありません 1)

次の2点より、肝機能障害患者への投与に制限及び投与時の用量調整は不要と考えています。

  1. 腎機能障害被験者を対象とした外国臨床薬理試験(GBCM試験)の結果、薬物動態(図1.)及び安全性において臨床的に問題となる腎機能障害の影響が認められなかったこと。
  2. 国内第3相臨床試験[単独療法(GBDP試験)、スルホニル尿素剤及び/又はビグアナイド剤との併用療法(GBDY試験)]における有害事象の発現割合にベースラインの腎機能の程度による明らかな違いがなかったこと及び、GBDY試験の低血糖症の発現率についてもベースラインの腎機能の程度による明らかな違いがなかったこと(社内資料)。
    stage 1(eGFR が90 mL/min/1.73 m2 以上)、Stage 2(eGFR が60 mL/min/1.73 m2以上90 mL/min/1.73 m2 未満)、Stage 3(eGFR が60 mL/min/1.73 m2 未満)の程度別で検討した。

なお、臨床試験において、高度肝機能障害患者での使用経験は非常に限られています。高度肝機能障害を有する患者にデュラグルチドを使用する場合には、患者の状態を観察しながら慎重に投与頂けますようお願いいたします。

図1. デュラグルチドの薬物動態に対する肝機能障害の程度の影響 1)

肝機能に対する影響と肝機能障害患者における使用についての詳細はこちら


1) トルリシティ皮下注0.75mgアテオス インタビューフォーム
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

最終更新日:2015/08/25

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A. トルリシティ(一般名:デュラグルチド)の国内第3相臨床試験の結果より、デュラグルチド0.75㎎の単独療法では明らかな体重変化は認められませんでした。
経口血糖降下薬との併用療法では、スルホニル尿素剤又は速効型インスリン分泌促進剤との併用時には増加せず、ビグアナイド剤又はα-グルコシダーゼ阻害剤との併用時には減少しました。一方、チアゾリジン誘導剤との併用療法時には体重が増加しました(社内資料)。

国内第3相(GBDP試験)臨床試験では、体重のベースラインから観察時点(26週時点)までの変化量(±標準誤差)は−0.02±0.14 kgであり、プラセボ投与群と比較して統計学的有意差は認められませんでした(社内資料)。

また、経口血糖降下薬の併用療法を検討した国内第3相臨床試験(GBDY試験、GBDQ試験)においてはスルホニル尿素剤又は速効型インスリン分泌促進剤との併用時には明らかな体重の変化はなく、ビグアナイド剤又はα-グルコシダーゼ阻害剤との併用時には体重は減少することが確認されています。一方、チアゾリジン誘導剤との併用時には体重が増加しました(社内資料)。
経口血糖降下薬単剤との併用療法を検討したGBDQ試験における併用薬剤別のベースラインからの体重変化量を図1に示します。

図1. 体重のベースラインからの変化量(GBDQ試験 52週時)[社内資料]

最終更新日:2015/08/24

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